アフラック徹底分析

アフラックの保険を中心に保険関係の役立つ情報を発信!※当ブログのリンクには広告が含まれます。

【アフラック】先進医療特約の追加は可能?特約中途付加の注意点

 アフラックには特約のみを中途付加できる専用の商品が用意されています。医療保険で言えば「EVER PRIMEプラス」がん保険で言えば「WINGSプラス」といった商品が該当します。現在の契約内容にもよりますが、「先進医療特約」のみの中途付加も可能です。特約のみの中途付加ができず、一から保険に入り直さなければいけない保険会社も多い中でアフラックは非常に良心的と言えます。

※2023/9/19以降、医療保険の特約中途付加ができなくなりました。がん保険は可能です。

 医療保険に特約を中途付加する場合は、「治療保障給付金+特約」といったプランで申し込みする他ありません。EVERシンプルプラスプランといったプランとなります。

  追加方法も簡単です。アフラックコールセンターや担当代理店に連絡して資料を取り寄せる方法や契約者専用サイト「寄りそうネット」からの資料請求をする方法等々です。とはいえ、無条件で加入できるわけではなく注意点もあるため記載していきます。

健康告知が必要

 先進医療特約を新たに追加する場合は、再度告知をして審査を受ける必要があります。無条件で追加できるわけではありません。がん保険に「がん先進医療特約」を追加するケースと医療保険に「総合先進医療特約」を付加する場合では告知内容が異なります。

 「がん先進医療特約」は名前の通り、がんに対する先進医療にのみ使える特約です。有名なのが重粒子線治療や陽子線治療といった先進医療ですね。それに対して、「総合先進医療特約」はがん以外の先進医療も保障ができます。幅広く保障ができるように医療保険に先進医療特約を付加するのが一般的です。

 上記どちらかを付加するかによって告知内容が異なります。「総合先進医療特約」を付加する場合は健康状態を詳細に記入して申し込む必要があるため、健康状態によっては特約中途付加できないケースも十分に考えられます。「がん先進医療特約」に関しては、「総合先進医療特約」を付加する場合と比較すると告知内容が緩めです。とはいっても、がん治療中やがんの疑いありの状態では厳しい査定となりますが・・・。

先進医療特約の重複に注意

 アフラックでは先進医療特約を重複して持つことができません。「がん先進医療特約」「総合先進医療特約」両方を同時に付加することはできません。医療保険・がん保険どちらも加入していて先進医療を付加した場合は医療保険に付加したほうが良いでしょうね。

※アフラックの昔のがん保険に「がん高度先進医療」というものがあります。こちらを加入している人は医療保険に「総合先進医療特約」を付加しても限度額オーバーとはなりません。がん保険にプラスで「がん先進医療特約」の追加も可能です

 また、他社の保険との重複はOKのため、他社で先進医療保障を持っていた場合でもアフラックで先進医療保障を持つことは可能です。ケースとしては中々なさそうですが、他社で先進医療保障を受け取ったからといってアフラックでは受け取れなくなるという制限はありません。

既契約が払済み

 「60歳払済」「65歳払済」「10年払済」等の払い済み契約をしている人は注意が必要です。保険料の払い込みが全て完了している場合は、特約の中途付加はできません。例えば、60歳払済の契約をしている方が60歳以後に先進医療特約のみを中途付加しようとしてもできません。

 通常の定額タイプで契約している人には関係のない話ですが、払済契約の方は注意が必要です。払い済み後にどうしても先進医療を付加したい場合は他の選択肢を探る他ありません。残念ながら、アフラックでは先進医療のみを持つことはできません。

まとめ

 今回は先進医療特約絞って記事にしましたが、先進医療特約以外の特約も特約のみの申し込みが可能です。例えば医療保険「EVER」に通院保障が付いていないため「通院特約」のみを付加するといったことや、死亡保障が付いていないから「終身特約」を付加するといった具合です。

 既契約内容によって付加できない特約等もありますが、がん保険の治療保障が弱いため「治療保障特約」「手術・放射線特約」「抗がん剤・ホルモン剤特約」のみを申し込みするといったことも可能です。

 アフラックの最大の長所は特約を後付け可能な点です。「アフラック式」と称して宣伝をしています。既契約者からすれば選択肢が広がるのは良いことです。既契約の良い点は残しながら大事な保障を付加できます。また、既契約を全て解約して新契約に切り替えることも可能です。ぜひ検討してみて下さい。

【保険】口座引き落としとクレジットカード払いどっちが良い?

 一般的な保険契約においては、保険料振替を「口座引き落とし」と「クレジットカード払い」どちらかを選べるかと思います。クレジットカード払いを選択しても最終的には口座から引き落としになりますが、口座払い・クレカ払いそれぞれにメリット・デメリットがあるため把握しておいたほうが良いでしょう。

クレジットカード払いのメリット

 クレジットカード払いにする大のメリットはポイントが貯まることでしょう。保険は毎月引き落としが続きますからね。続ければ非常に大きなポイントになります。保険料を年間数万数十万円と払っているのであればクレカ払いにしないのはもったいないですね。

 また、印鑑も不要となります。保険の新規契約時に口座引き去りを選択すると基本的に印鑑が必要です。最近はネット口座などで印鑑が不要なケースも増えてきましたが基本的には押印しなくてはいけません。

 申し込み時に印鑑相違や印鑑不鮮明等で不備があると保険料の引き落としが遅れるケースがあります。翌月に併徴で保険料引き去りになったり、保険料の直振りが必要になったりするケースがあり面倒です。クレジットカード契約であれば印鑑が不要なため、印鑑不備による面倒ごとを避けられます。保険会社・保険種類によっては保障の開始も遅れることもあります。印鑑不備により保障開始が遅れて万が一の際に保障が受け取れないということにもなりかねません。

クレジットカード払いのデメリット

 クレカ払いが不可の保険会社・保険商品もあります。円建ての一般的な生命保険で「クレカ払いNG」という商品は少ないですが、外貨建ての保険はクレジットカード不可となっているケースが多いように感じます。また、特定のクレジットカードは対応していないというケースもあります。契約の際は「クレジットカード払いに対応している商品か」「自身のクレジットカードが対応しているか」要確認です。

 利用限度額に要注意。クレジットカードの限度額に注意をする必要があります。限度額を超えてしまったために引き落としができずに保険が失効してしまったとなってしまっては元も子もありません。半年払い・年払いなどで一度の支払いが大きくなる場合は注意しましょう。

 本人名義のカードのみ使用可。使用できるのは本人名義のみです。基本的には本人名義のクレジットカードのみ使用可能です。契約者とクレジットカードの名義が相違している場合は使用不可です。

例)夫契約者の場合、妻契約者のカードは利用不可。

 クレカ不正利用のリスク。可能性としては極めて薄いですが、ハッキング等により情報流出の可能性はゼロではありません。過去には大手保険会社でクレカ情報流出等の問題が発生しています。とはいえ口座情報も情報流出の可能性はゼロではないので、そこまで気にしたらキリがありませんね。

 メリット・デメリットを理解したうえで好みの方を選択しましょう!

アフラックの保険を誕生日前契約する方法!責任開始特約・9条撤回について解説

 同じ保障内容であれば、保険料は一円でも安いほうが良いでしょう。特に保険期間が終身の保険の場合は一生涯保険料が変わりません。大抵の生命保険は年齢が低い方が給付金を請求するリスクも低いため、一歳でも若い方が保険料が安くなります。

 基本的には、誕生日が契約日前であれば保険料は誕生日前の年齢での保険料となります。肝心の契約日ですが、保険会社・保険商品・契約内容・申し込み方法等により契約日の設定方法が異なります。今回はアフラックの保険を誕生日前に契約する場合の注意点をまとめていきます。

責任開始期に関する特約とは

 アフラックの保険には「責任開始期に関する特約」というものがあります。簡単に言ってしまえば、契約日を早めて保障を早くするための特約です。この特約を付加した場合、保障開始日は「申し込みと告知が共に完了した日」となり、契約日は「申し込みと告知が共に完了した月の翌月1日」となります。

 具体例を挙げると「申し込みと告知が共に完了した日が12月15日の場合、翌月の1月1日が契約日となる。」といった感じですね。誕生日が12月31日だった場合は、契約日が誕生日後となるため保険料が上がります。逆に誕生日が1月2日であれば、誕生日前契約となり保険料は上がりません。ちなみに、誕生日が1月1日の場合は保険料が上がります・・・。契約日=誕生日になってしまう場合は一ヶ月前に契約しましょう。

 新規申し込みや旧契約からの切り替えなどを行う場合は「責任開始期に関する特約」を付加しての申し込みになるかと思います。基本的には、自ら「付加しない」という選択をしなければ自動的に付加されます。しかし、中には責任開始期に関する特約が付加されていない(付加できない)商品もあります。

 医療保険「EVER PRIME」がん保険「Days1」「WINGS」等、主力商品は責任開始期に関する特約を付加できます。付加できる商品が大半ですが、付加できない商品もあるため下記で挙げておきます。

 アフラックには特約を中途付加できる商品が存在します。「EVER PRIMEプラス」「WINGSプラス」といった商品です。現在の契約は変えずに特約のみ後から中途付加できる便利なシステムです。アフラックの契約者が特約を中途付加する場合は「責任開始期に関する特約」を付加できません。

 この場合、契約日が遅くなります。中途付加時の契約日は「契約者が指定した月の主契約の契約応当日」なります。契約中の主契約の契約日が1月1日だった場合は、〇月1日となります。1月27日だった場合は、〇月27日となります。申込日にもよりますが、〇月の部分は最短でも翌々月になると思ったほうが良いでしょう。

9条撤回とは

 上記の責任開始期に関する特約を付加しても、誕生日の前月までに申し込みをしなければ誕生日前契約とはなりません。「既に誕生日月になってしまったが何としてでも誕生日前契約をしておきたい」という方には9条撤回という特殊な申し込み方法があります。

 「責任開始期の属する月を契約日とする」というチェック項目があるのでそれが該当します。「責任開始期の属する月を契約日とする」という選択にチェックを付けると「告知と申し込みが完了した日」が契約日になります。例を挙げると下記の通りです。

①保険ショップで申し込みをしたケース。誕生日1月15日、告知日・申し込み日(代理店またはアフラックの申込書受領日)が共に1月10日の場合、契約日は1月10日となります。

②通販で申込書を取り寄せて書類を送付したケース。誕生日1月15日、告知日1月10日、代理店またはアフラックの申込書受領日が1月13日の場合、契約日は1月13日となります。

 誕生日前ギリギリの方には便利な申し込み方法ですが「責任開始期の属する月を契約日とする」方法で申し込みをした場合にはデメリットもあります。当月分の保険料も払わなくてはいけません。翌月に2ヶ月分の保険料が請求されます。上記①②のケースで考えると、2月に2ヶ月分の保険料が引かれるといった具合です。通常の申し込みであれば2月の引き落としは1ヶ月分のみですが契約日を早めたために1ヶ月分余分な保険料を払う必要が出てきます。

 保険料を余分に払わないといけないといったデメリットがあるため誕生日前契約以外では使うケースはほぼありません。また、9条撤回ができないケースもあるため詳細はコールセンターに問い合わせをしてから進めることをおすすめします。

書類不備に要注意

 いろいろと書きましたが全てが無に帰してしまう可能性がある書類不備にも気を付けましょう。書類に不備等があり申込書が返送されてしまうと契約日がずれるケースがあります。誕生日前ギリギリの場合は不備がないかを入念に確認したうえで書類を提出したほうが良いでしょう。絶対にミスをしたくないのであれば店舗で契約したほうが良いかもしれません。また、アフラックは書類ではなくオンライン申し込みも対応しているため、抵抗がなければオンライン上で申し込みをするのも一つの手段です。

まとめ

 こう言ってしまっては元も子ありませんが、申し込みは余裕を持って行ったほうが良いでしょう。何かイレギュラーが生じると契約日がずれる可能性がありますからね。とはいえ、誕生日前ギリギリまで検討してから申し込みをするという選択をする方も多いでしょう。是非参考にしていただければと思います。

アフラックのがん保険の評判が悪い理由!評価が低い原因を解説

 ダイヤモンドオンラインの「がん保険ランキング2023」という記事を確認したところ、アフラックの最新商品「生きるを創るがん保険WINGS」が最低評価となっていました。数多くあるがん保険の中でまさかのワースト評価・・・。評価したのは保険代理店経営者やFPなど、いわゆる保険のプロのため信頼性は低くありません。アフラック通(自称)の私としては見逃すわけにはいきません。

 何故、保険のプロの評判・評価が著しく悪いのかを分析しました。

アフラックのがん保険の評判・評価が良くない理由

上皮内新生物の保障が少ない

 記事内で触れられていましたが、悪性新生物(一般的ながん)に対して上皮内新生物(軽微ながん)に対する保障が少ないです。例えば、上皮内新生物と診断確定された際に受け取れる一時金は悪性新生物の10分の1です。確かに痛いところを突いてきますね。

 他社のがん保険であれば上皮内新生物も100%満額保障としている商品もあります。昔からですが、アフラックのがん保険は上皮内新生物に対する保障が手薄いのが特徴です。昔のがん保険ですと上皮内新生物は保障対象外という商品もあります。

 上皮内新生物は転移や再発などの可能性が極めて低いため、悪性新生物と比較すると治療費が少なくなるケースが大半です。手術で悪い部分を切除してそれっきりということも多々あります。大きなお金がかかるケースは珍しいです。

 比較的お金がかからない「上皮内新生物」の保障は抑え、お金がかかる「悪性新生物」に対しては手厚く保障!というのがアフラックのスタンスですね。軽微ながんでも手厚く受け取りたいという方にはアフラックのがん保険はおすすめできません。

保険料払い込み免除特約の条件が悪い

 がんになった際に保険料の払い込みが不要になるという特約です。アフラックのがん保険は払い込み免除特約が弱いという指摘を受けていました。あぁ・・・これまた鋭い指摘です。おっしゃる通り、他社に比べて免除条件が厳しいです。

 具体的に言えば、払い込み免除特約を付加しても上皮内新生物では払い込み免除になりません。あくまで悪性新生物に罹患して条件を満たさなくてはいけません。他社のがん保険では、上皮内新生物と診断されれば払い込み免除になるという商品がいくつもあります。

 また、悪性新生物と診断された場合でも診断された時点では即払い込み免除というわけでもありません。悪性新生物と診断確定されたうえに特定の条件を満たさなくてはいけません。特定の条件というのは「入院と特定の通院治療の合算が30日に達した場合」等です。詳しくはWEB約款等を参考にしていただければと思います。 

 正直、免除条件が分かりにくいし複雑です。上皮内新生物では免除にならないにしても、悪性新生物と診断確定されれば即払い込み免除!とならない点は残念な点です。

まとめ

 FPの方々の指摘通り、上記点に関しては他社と比較して劣後していると感じます。また、保険料自体も他社と比較して優位かというとそういうわけでもありません。繰り返しになりますが、痛いところを突いてきたなと感じました。

 過去の記事でメリット・デメリットをまとめているため参考に載せておきます。

 上皮内新生物の保障が少ない点に関しては、気になる方は他社のがん保険を選びましょうとしか言えません。上皮内新生物の保障が少ないのはアフラックの特色です。

 払い込み免除特約は「特約」のため、付加しないという選択ができます。払い込み免除特約は付加すればその分保険料が上がりますからね。保険料の上り幅も大きいです。

 免除の条件が気になるのであれば付加しなければいいだけです。アフラックのがん保険は自由に設計できる「自由設計プラン」というものがあります。払い込み免除を外して一時金保障や入院通院を強化するなどすればいいでしょう。特約が豊富なため他の特約を付加するのもいいでしょう。

 自由設計で色々と組み立てられるのがアフラックのがん保険の良い点です。上記のような評判が悪い理由を知っていれば回避策もあるため是非参考にしていただければと思います。

【アフラック】総合先進医療特約→総合先進医療特約〔2012〕に変更する際のメリット&デメリット

 アフラックで現在販売されている医療保険の先進医療(正式名称:総合先進医療特約〔2012〕)は「10年更新」タイプになっていますが、過去の医療保険において「終身」タイプとして販売されていました。おそらく「もっと頼れる医療保険 新EVER」を契約している方で先進医療特約を付加している場合は「終身」タイプになっているかと思います。

 旧来の先進医療(正式名称:総合先進医療特約)は保障限度額が低いため、変更を検討する方も多いかと思います。今回は旧先進医療特約を変更する場合のメリット&デメリットをまとめていきます。

先進医療特約変更のメリット

・支払い限度額の上限アップ

 旧来の先進医療(総合先進医療特約)の通算限度額は700万円です。最新の先進医療(総合先進医療特約〔2012〕)の通算限度額は2000万円です。純粋に限度額の上限が上がっています。各保険会社の先進医療限度額は2000万円のケースが多いですね。アフラックもそこに合わせてグレードアップしています。

 また、旧来の先進医療においては特定の先進医療を除いて「1回につき50万円」までという限度額も定められていましたが、その限度額も撤廃されています。これは結構大きな変更かと思います。限度額が50万円のものとそうでないものが分かれていたらややこしいですからね。

・回数限度が無制限に変更

 旧来の先進医療は「1年間に5回まで」という回数制限が設けられていましたが、最新の先進医療特約は回数制限も撤廃されています。1年間に5回以上も先進医療を使うケースがあるのかな?と思いましたが制限がないに越したことはありません。

先進医療特約変更のデメリット

・終身→10年更新に変更

 冒頭にも記載しましたが、旧来の先進医療は「終身タイプ」です。保険料が値上がりする可能性はありません。しかし、最新の先進医療は「10年更新」のため10年後の保険料は予想が付きません。100円程度の特約が数百円程度になる可能性もあります。さすがに、そんなに極端な保険料UPはないかと思いますがどうなるかは分かりません。デメリットとして捉えていいでしょう。

まとめ

 メリット・デメリットをまとめてみましたが、正直変更してもしなくてもどちらでも良いのかなと感じる内容でした。先進医療の限度額が700万円までというのが若干気になりますが、そんなに使うケースがあるのか?とも思います。

 また、上記では触れていませんが保険料が変更されます。私が試算したケースでは「110円」の保険料が「99円」になりました。保険料は上がるケースと下がるケースがあります。「定額」タイプではなく、「60歳半額」「65歳半額」「60歳払済」「65歳払済」といった一定の年齢で保険料負担が下がる内容で契約をしている場合は先進医療も保険料が安くなります。ただ、10年更新の先進医療部分は半額・払済みにはなりません。「半額」「払済」になった先進医療はあえて変更する必要ないように感じます。

 告知不要で比較的簡単に変更可能な特約ですが、メリット・デメリットを比較したうえで慎重に判断しましょう。

保険申込書の書類不備を防ぐ方法!印鑑不備・代筆・訂正漏れに注意

 保険申込書等の重要な書類は「書類不備」の基準が厳しめなことが多いです。保険申込書に不備があると厄介です。書類が返却されて手間がかかるというだけでなく、保障の開始が遅れてしまうこともあります。

 また、保険料の引き落としが後倒しとなり、2.3ヶ月分の保険料がまとめて引き落としになったりすることもあります。このあたりの対応は保険会社ごとにまちまちです。

 インターネット上でのオンライン申し込みも盛んな時代になってきましたが、まだまだ書類を介しての申し込みが一般的かと思います。書類不備となりやすいポイントを押さえておくだけで書類不備は激減します。

 今回は書類不備が多い項目や注意点などをまとめていきます。

保険申込書の不備が多い項目

・消えるボールペン(フリクションペン)の使用

 消えるタイプのボールペンは鉛筆書きと同じ扱いとなり、書類不備となってしまいます。これは保険の申込書に限りませんね。非常に便利なペンなので使用する人も多いので気を付けてください。消えるボールペンは高温で消えてしまいます。保険関係の書類を記入する際は消えるボールペンの使用は控えましょう。

・印鑑不備(印鑑相違、印鑑不鮮明)

 印鑑関連での書類不備にも気を付けましょう!印鑑レス化が進んでいますが、銀行口座を引き落とし口座に指定する場合は「銀行印」が必要になるケースが多いです。昔は通帳に印鑑が押されていたため自身で簡単に判別がついたんですがね・・・。いまは通帳に印鑑が押されてないですからね。登録印が分からなければ銀行等に確認する他ありません。また、印鑑が不鮮明にならないようにも注意しなくてはいけません。印鑑が不鮮明のため再度印鑑を押すケースがあるかもしれません。その場合は最初に押した印鑑と再度押す印鑑が触れないように気を付けましょう。印鑑の枠同士がくっつくだけで不備扱いとなります。

・訂正漏れ

 書類の書き間違えがあった際は、二重線抹消と訂正印または訂正サインが必要です。二重線にかかるように訂正印を押すか、二重線訂正をした近くに訂正サインをしましょう。アフラックの場合、訂正サインは「名字のみ」「名前のみ」「フルネーム」いずれかを楷書体で記入すればOKです。修正液での訂正は無効となります。また、赤ペンも不備になるため要注意です!

・代筆

 原則申込書は全て自身で記入する必要があります。口座名義人が相違していた場合は、口座名義人欄は口座名義人に記入してもらう必要があります。また、指定代理請求人や死亡保険金受取人欄に関しては、あくまで「契約者」が記入する必要があります。良かれと思って、指定代理人や受取人に記入してもらうと不備扱いとなるため注意しましょう。※アフラックの場合

・二重書き

 文字の二重書きにも気を付けなくてはいけません。明らかに二重書きだと見える文字があると不備になるケースがあります。また、数字の「1」を「9」に書き直したりするような訂正をした場合も文字が不自然で不備になります。基本的に「二重線訂正」+「訂正サイン」または「訂正印」で訂正する方が無難です。さすがに〇を二重書きする程度のなぞり書きであれば問題ないと思いますが注意しましょう。

まとめ

 上記項目を押さえておけば書類が不備となって戻ってくる確率は激減するはずです。保険申込書に限らずですが、書類不備があって返送されてくると本当に面倒ですよね。面倒くさがりの方だと返送せずにそれっきりということもあるかもしれません。

 また、保険会社ごとに不備訂正の方法は異なるという点も注意が必要です。アフラックであれば、二重線抹消+名字(漢字)のみで訂正可ですが、フルネームでの訂正が必要な保険会社もあります。契約申込書の「自署欄の訂正は不可」としている保険会社もあります。その場合、書類を一から書き直さなくてはいけません。

 基本的には、申込書類に付随されている記入例に訂正方法や注意点が記載されています。一読してから書類を記入することをおすすめします!

患者申出療養とはなにか。保険に特約として付加する必要性はあるか

 近頃、患者申出療養という言葉を耳にすることが多くなりました。民間の保険にも「患者申出療養」に関する保障が続々と登場しています。具体例を挙げると、アフラックでは「がん先進医療・患者申出療養給付金」という特約を用意しており、アクサ生命では「​患者申出療養サポート」という保障を販売しています。その他複数の保険会社で同様の保障が付いた特約等を用意しています。

 ということで、そもそも「患者申出療養」とは何なのか、民間の保険に付加しておく必要性があるのか等々色々とまとめてみました。

患者申出療養制度を分かりやすく

・費用が全額自己負担

 現時点では保険診療対象外の治療となります。公的医療保険制度の対象外となるため健康保険が使えません。高額医療制度の対象外です。全額自己負担となります。

・患者からの申し出が起点

 患者申出療養と同じく、公的医療保険制度の対象外となる医療に先進医療があります。この先進医療は医療機関が起点となり実施されます。それに対して、患者申出療養は患者からの申し出が起点となり実施されます。

・保険外併用療養

 通常、保険適用外の診療を受けた場合、保険適用の診療も含めて医療費が全額自己負担となります。患者申出療養制度は、保険診療と併用できるため自己負担を抑えられる。保険診療の部分は保険が適用可能です。

・患者申出療養が実施されるケース

 未承認薬等を「保険外併用療養」として使用したいという「患者からの申し出を起点」として、安全性・有効性を一定程度確認したうえで、身近な医療機関で実施されるもの。「海外では実施されているが国内では未承認の治療を行いたい」「治験の対象外となったが同じ治療を受けたい」「近くの病院で特定の治療を受けたい」「過去に先進医療が実施されていたが現在は募集されてない。同じ医療を受けたい」左記のようなケースで実施される。

※厚生労働省「患者申出療養制度」参照

・患者申出療養の種類と実施医療機関数

 令和5年6月1日現在で10種類の患者申出療養があり、36医療機関で実施されているとのことです。たった10種類?と感じましたが同様の医療が複数件行われており、数千万円以上のお金が動いているというのは事実です。

※厚生労働省「患者申出療養制度」参照

患者申出療養保障は保険に必要か

 患者申出療養制度自体がマイナーであるということを考えると、現段階ではあってもなくてもどちらでもいいと考えています。個人的には「患者申出療養」の保障だけをあえて付ける必要性はあまり感じません。

 ただ、アフラックのがん保険であれば先進医療保障と患者申出療養がセットになっているため、他で先進医療の保障を持っていないのであれば付加しておいたほうが良いでしょう。先進医療保障を付加すると自動的に患者申出療養の保障が付いてきます。

 私の記憶ですと、アフラックがん保険の先進医療保障に患者申出療養の保障が付加され始めたのは昨年からですが保険料もさほど変わっていません。

確か数円程度の値上げだったと記憶しています。100円の保険料が102円になったぐらいの料金設定だったかなと思います。大して値上げしていないのに、患者申出療養の保障が付いてきてお得!!という話ではなく、れだけ制度自体が普及されていないという裏返しでもあります。

 上記のように数円程度の保険料アップであれば気にする必要はありませんが、数百円変わってくるのであれば話は別です。保険会社ごとに上記保障に関する保険料は異なります。そこまで普及されていない制度に関して見合う保険料なのかということを考えたほうが良いでしょう!