病気やケガで働けなくなった際の収入減少に備えることを目的とした「休職保険」がアフラックからリリースされました。TVCMでも頻繁に流れていますが、「働く人の10人に1人が1ヶ月以上の休職を経験する」時代とのこと。
「休職保険」と類似した商品として、「給与サポート保険」が2016年からアフラックで発売されています。「給与サポート保険」は長期の休職状態をカバーする保険であるのに対して、「休職保険」は1年未満の比較的短期の休職状態の保障に特化した保険となっています。
傷病手当金について
働けない時の保険の検討をする前に公的な保障を理解しておく必要があります。病気・ケガで働けなくなった際に条件を満たすことで公的保証として傷病手当金を受け取ることができます。
傷病手当金として支給される金額は給与(標準報酬月額)の3分の2です。
1、病気・ケガで仕事ができない状態にあること
2、業務外の事由による病気・ケガの療養で休業していること
3、連続する3日間を含み4日以上仕事ができなかった
4、休業期間中の給与支払いがないこと
支給条件は上記の通りです。支給を開始した日から通算して1年6ヵ月が支給限度となっています。休職保険は会社の制度や公的な制度ではカバーしきれない部分をカバーする保険となります。
休職保険の特徴
給料のように毎月給付金を受け取れます。
就労困難状態が30日以上継続した場合に保障が受け取れます。給付金は「回復支援給付金(最長12回・通算60回限度)」「精神疾患回復支援給付金(通算12回限度)」の二つに分かれます。
Ⅰ型 回復支援給付金+精神疾患回復支援給付金(重複支払いは無し)
Ⅱ型 回復支援給付金(精神疾患保障無し)
上記のどちらかを選択して契約。
休職保険概要
契約年齢 18歳から65歳
対象 精神疾患含む病気・ケガ
保険期間 1年(最長69歳まで継続可能)
支払期間 同一の就労困難状態について12回
支払限度 通算60回(精神疾患は通算12回)
免責期間 30日
支払額 5万円から設定可能
就労困難状態の定義
①入院②在宅療養(休職証明書・医師の診断書が必要)
月払い保険料
Ⅰ型(精神疾患保障あり)給付金月額10万
30‐34歳 男性2030円 女性2610円
40‐44歳 男性2270円 女性2780円
休職保険のメリット
・料金が安い
1年以内の短期の休職状態を保障することに特化している分、長期休職を想定した保険と比較して保険料が安いです。手軽な保険料で保障が必要な時期だけ備えることが可能です。
・無料の付帯サービスが充実
ダックのカウンセリングサービスという無料付帯サービスが付いてきます。
メンタルヘルス電話相談サービス、メンタルヘルス面談サービス、24時間健康電話相談サービス、セカンドオピニオンサービス、治療を目的とした専門医紹介サービス、障害年金電話相談サービス、社会保険労務士紹介サービス、障害年金に関するガイドブックのご提供、傷病手当金電話相談サービス、就労復帰に関する窓口のご案内。
上記10種のサービスが付加されます。
休職保険のデメリット
・30日間の免責期間
短期休職を保障する保険ではありますが、30日間の免責期間があります。1ヶ月程度の休職であれば経済的負担はそこまで大きくないはずです。免責期間を設けることがなければ料金が高くなってしまうので仕方ないでしょう。
※参考:アフラックの給与サポート保険の免責期間は60日。
・年収、健康保険、職種による制限
デメリットというよりは注意点になります。
前年度額面年収150万円未満は引き受け不可です。また、加入ができるのは被用者保険の加入者のみです。国民健康保険の加入者は引き受け不可となっています。職業にも条件があります。学生・主婦(主夫)、無職、年金生活、資産生活者の方は引き受け不可です。また、危険職種の場合も引き受け不可となる可能性があるため事前に確認しておいたほうが良いでしょう。
・給付金の請求について
実際に給付金請求する際には、「医師の診断書」「休職証明書」が必要です。これは当然のことかと思いますが、毎月給付金を請求する場合にはその都度診断書や休職証明書が必要とのことでした。給付金をまとめて請求しないと面倒ですね。
・原則対面での申し込み(オンライン面談可)
一月当たりの給付額が10万円以上の場合は、対面またはオンライン面談での申し込みが必須です。申し込み場合は時間の都合を付ける必要があります。給付月額が最低額の5万円の場合は通販でも申し込み可能です。
リリースされたばかりの保険です。必要な情報があれば更に更新していきます。
下記追記
※前納や払済プランは無し
※生命保険料控除の区分は「介護医療保険料控除」になるとのこと。
※女性の方が男性より料金が高い理由→中年齢層までは女性特有の病気の発生率が高く、給付金を受け取る可能性が高いため。中年齢層以降になると男性の料金の方が高くなる設定になっています。
※休職保険の特性上、休職リスクが高い持病や既往歴を持つ方の引き受けは難しいケースが多め。統合失調症、うつ病等の精神疾患歴は厳しい査定を受けます。