アフラック徹底分析

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EVERシンプルのメリット&デメリットを徹底分析!アフラックマニアの本音評価

 2023年9月19日発売のアフラック最新の医療保険「手軽に備える医療保険 EVERシンプル」を徹底的に分析しました。前商品である「医療保険EVER PRIME」がほぼ完成された医療保険だったため、どのような商品改定がされたのか非常に興味がありました。

 第一印象としては「勝負かけてきたな!」という風に感じました。アフラックの医療保険といえば「EVER」シリーズですが、「EVERシンプル」は今までの医療保険から大幅に内容が改定されています。そして、「EVERシンプル」という商品名ですが内容が一部複雑です。その点も踏まえて極力分かりやすく記載していきます。

EVERシンプルの概要と特徴

 まず、この保険の最大のコンセプトは日本の手厚い医療保険制度を考慮して保障の無駄を省くという点にあります。日本には高額療養費制度があるため、一か月あたりの医療費自己負担額の上限が決まっています。

 治療費関連の保障の重複をなくして保険料を割安に設定したのがEVERシンプルです。パンフレット上でも「高額療養費制度」のことが非常に分かりやすく記載されています。日本の医療制度を考慮して商品設計されているのは良いですね。

1.主契約の概要と特徴

 主契約は2点のみ。主契約→治療給付金(入院、入院中の手術、放射線治療、外来手術)、入院給付金。

 治療給付金は年齢により設定できる限度額が異なります。満49歳以下の方の最低限度額は8万円、満50歳以上の方の最低限度額は5万円です。年齢問わず、最高限度額は20万円まで設定可能です。治療給付金という名称ですが、入院のみのケースでも治療給付金を受け取れます。

例)EVERシンプルで治療給付金10万円、入院給付金1万円に設定した場合の具体例。

①5日入院した場合

→入院給付金5万円+治療給付金10万円=給付額15万円。

②5日入院して入院中に手術を受けた場合

→入院給付金5万円+治療給付金10万円=給付額15万円。

③5日入院して入院中に手術と放射線治療を受けた場合

→入院給付金5万円+治療給付金10万円=給付額15万円。

④入院無しで外来手術のみを受けた場合

→外来手術給付金2.5万円。

 同月内に、「入院」「手術」「放射線治療」があった場合でも、治療給付金は一月10万円(自身で設定した金額)となるという点と外来手術の保障が低く設定されている(2.5万円固定)という点を認識いただければ大丈夫です。

 入院給付金にも最低限度額と最高限度額が決められています。最低限度額は1,000円からです。入院給付金不担保特則を付加すれば入院給付金を完全に省くことも可能です。最高限度額は年齢や職業により異なります。最高限度額は他社と大きな差はありません。

 そして、主契約部分で非常に重要なポイントが「治療給付金の支払限度の型」についてです。「1ヶ月型」と「4か月型」の2タイプ用意されています。どちらを選択するかで「1回の入院での治療給付金支払い限度月数」が異なります。

例)1ヶ月型の場合

・1月に入院して2月退院→1ヶ月分のみの治療給付金支払い

※1ヶ月型は月を跨いだ入院は1ヶ月分のみの支払いとなる。

例)4ヶ月型の場合

・1月に入院して5月退院→1月から4月までの4か月分の治療給付金支払い

※4ヶ月型は月を跨いだ入院でも4か月分まで治療給付金を受け取れる。

 また、手術・放射線治療を受けた月は治療給付金の支払い限度月数に含まれません。←これ結構重要なポイントです。

例)1ヶ月型の場合

・1月に入院して同月に手術。2月に退院→1月分と2月分の計2ヶ月分の治療給付金を受け取れる。

・1月に入院して同月に手術。2月は入院のみ。3月4月に入院しながら放射線治療を受けて4月中に退院→1月から4月までの計4か月分の治療給付金を受け取れる。

例)4ヶ月型の場合

・1月から8月まで入院。1月2月に手術。3月4月に放射線治療あり→1月から8月まで合計8か月分の治療給付金を受け取れます。

※4ヶ月型は入院が長期化した場合や短期間の間に入院を繰り返した場合に保障を大きく受け取れるケースが多い。当然、保険料は4ヶ月型の方が高くなります。

 料金も安くなるし1ヶ月型で十分じゃない?と考える前に「1回の入院の定義」についても理解しておく必要があります。

 治療給付金における「1回の入院の定義」は、「治療給付金の支払われる最終の入院の退院日の翌日からその日を含めて180日以内の入院」です。

・・・ちょっと難しいですよね。具体例を挙げてみます。

例)1ヶ月型の場合

・1月に入院して1月中に退院。3月に入院して退院。→180日経過していないため、治療給付金は1ヶ月分のみの支払い。

・1月に入院して1月中に退院。9月に入院して退院。→180日経過しているため、治療給付金は2ヶ月分の支払い。

 入院給付金は「病気」「ケガ」を別々のものとしてカウントしてくれますが、治療給付金は「病気」「ケガ」も一緒にカウントされます。その点も考慮して支払い限度の型を設定したほうが良いでしょう。

 ちなみに、通算支払い限度は「1ヶ月型」「4ヶ月型」どちらも「60ヶ月」です。

2.特約(特則)の概要と特徴

 特約(特則)→健康祝金、通院、女性疾病入院、女性特定手術、三大疾病保険料払込免除(上皮内新生物保障特則)、三大疾病一時金(上皮内新生物一時金特則)、三大疾病無制限治療、三大疾病無制限入院、総合先進医療、傷害(ケガ)、終身(死亡・高度障害)特約。

 アフラックの医療保険の特徴としては特約が豊富ということです。EVERシンプルも過去商品同様に特約が豊富に用意されています。今回の商品改定で「特約中途付加」の取り扱いが無くなったため、特約のみを後から付けることはできなくなりました。特約を外すことは可能です。特約を付加するか迷った場合は付加しておいた方が良いでしょう。

3.特約(特則)の総チェック!

 EVERシンプルに付加可能な特約と特則を総チェックしました!全11種類の特約と特則が用意されています。

健康祝金特則

 支払事由に該当すれば、3年毎に2.5万円の健康祝金が支払われます。受け取れる条件としては3年毎の健康祝金支払い基準日に生存していることと健康祝金支払判定期間で「治療給付金」の支払いがないこと。90歳まで継続。

 健康であれば払った保険料が少し上乗せされて戻ってくるというイメージです。当然ながら上記特則を付加すれば保険料が上がります。特則は付加した後に外せません。個人的には祝い金は不要と考えています。ただ、3年毎の楽しみとして付加するのは良いかもしれませんね。健康に過ごす!!というモチベーション維持に繋がります。

通院特約

 入院・手術・放射線治療前後の通院を保障。入院・手術・放射線治療前60日と入院・手術・放射線治療後120日内の期間で最大30日分までを保障。通算1095日。

※手術・放射線治療不担保特則を付加した場合は入院前後の通院のみを保障。

 日帰り手術前後の通院なども保障できるのはGood!ただ、がん治療の際などの長期通院には不向きな特約です。大きなリスクに大きく備えるという特約ではありません。優先度は低めと考えています。

総合先進医療特約

 先進医療にかかる技術料のうち自己負担額と同額を保障。通算限度2000万円まで。10年更新。

 他社では先進医療を受けた際に別途一時金が受け取れる保険もあります。アフラックでは自己負担額のみの保障。また、10年更新のため更新で料金が変動する可能性あり。ただ、先進医療特約自体の保険料は100円前後。さほど気にしなくていいでしょう。大きなリスクに対して少額の資金で大きく備えられる特約です。他社と比べて優位性はないですが優先度は高め。他社で持っていなければ付加すべき特約ですね。

三大疾病保険料払込免除特約

 がん(悪性新生物)診断確定、心疾患、脳血管疾患による手術または所定の入院をしたときに保険料の払込免除。上皮内新生物特則を付加すれば上皮内新生物の診断確定のみでも払込免除。

 大きな病気をした際は支出が増えます。そのような中で保険料払込が免除されるのは非常に大きいです。とても良い特約ですが付加すれば保険料がグッと上がります。三大疾病がとにかく心配だ!という方は保険料と相談して付加するかを決めましょう。

 長年、アフラックの払い込み免除特約は「上皮内新生物は保障対象外」となっていました。他社と比較した際に劣る点としても挙げられていました。今回からは特則を付加すれば上皮内新生物も免除対象となります。特則を付加するか付加しないかを自身で選べるのがGood!

三大疾病無制限治療給付金

 がん(悪性新生物)・心疾患・脳血管疾患の治療目的とする治療給付金の支払い限度月数をこえる入院を保障。

 三大疾病でどれだけ入院が長引いても毎月「治療給付金」を受け取れます。脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血など入院の長期が予想される脳血管疾患系の病気が心配な方には良い特約です。

三大疾病無制限入院特約

 がん(悪性新生物)・心疾患・脳血管疾患の治療を目的と入院給付金の支払い限度日数をこえる入院を保障。

 EVERシンプルの入院給付金の1入院限度日数は「60日」で固定です。60日以上の入院をした際は退院後一定期間空けなくては入院給付金を受け取れます。入院が短い時代とはいえ三大疾病系の病気を患った時には心配が残ります。弱点を補完できる良い特約ですね。

三大疾病一時金特約

 がんの診断確定、心疾患・脳血管疾患による手術や所定の入院をしたときに一時金を受け取れるという特約。条件に該当すれば1年に1回保障。30万円から設定可能。

 心疾患・脳血管疾患が保障されているため保障の範囲も広く、条件に該当すれば年に1回保障が受け取れるのはGood!上皮内新生物一時金特約を付加すれば上皮内新生物の際にも保障を受け取れます。上皮内新生物一時金は「10%」または「100%」から選択可能!下記のメリット欄でも挙げていますが、上皮内の保障を「付加しない」「10%」「100%」で選択可能なのは素晴らしい。前商品までは、他社と比べると評判が悪い特約でしたが改善されました。

女性疾病入院特約

 女性特有の病気や女性がかかりやすい病気、全てのがんなどの治療を目的とした入院をした際に1日5000円を+αとして保障。

 どういう病気が対象なのかを確認してみたところ非常に幅広いです。卵巣嚢腫や子宮内膜症などの女性特有の病気はもちろん保障。早産や帝王切開などの妊娠・出産にかかわる症状も保障。甲状腺機能低下症や橋本病などの女性に多い病気も保障。上記の通り、がんも保障。

 女性疾病入院特約という名前ですが保障の範囲が幅広くて良いですね!女性疾病関連の保障を手厚くしたい方は優先的に考えたい特約です。

女性特定手術特約

 乳房・子宮・卵巣に対する所定の手術を保障。具体的には、女性特定手術給付金20万円、乳房再建給付金50万円の2つの保障が付加されています。10年更新。

 こちらも女性疾病に手厚く備えたい方には良いですね!女性疾病を手厚くカバーしたいという女性には必須級の特約ですね。

ケガの特約

 ケガの治療や通院を保障。具体的には、特定損傷給付金(不慮の事故による骨折や関節脱臼など)一時金として5万円、災害通院給付金(ケガの通院)1日につき3000円といった2つの保障が付加されています。1年更新。

 通院が入院や手術なしでも保障されるというがポイントですね。交通事故や趣味でのスポーツ中のケガなどが心配な方は付加しても良いかもしれません。保障金額は大きくないため優先度低めとして良いかなと思います。

終身特約

 死亡・高度障害状態となった場合を保障。亡くなった時の死亡保障です。10万円単位で付加可能。

 医療保障に+αとして一生涯の死亡保障も付加したい!というニーズを満たした特約です。葬儀費用として100万円や200万円だけ付加しておくという感じで付加する方も一定数いそうですね。

 注意点としては死亡保障はあくまで特約となります。死亡保障だけを残して解約はできないという点には要注意。医療保障はいらないけど死亡保障は残しておきたいとなった際に医療保障も保持し続けなくてはいけません。その点に注意して付加すべきかを検討しましょう。

EVERシンプルのメリット

1.自由設計プランが優秀

 EVERシンプルの強みの一つが自分好みにプランを設計できるという点です。他社にも自由に設計できる医療保険は多々ありますが、EVERシンプルは自由設計の自由度が非常に高い!これはとても大きなメリットです。

 繰り返しの入院や長期の入院に備えたい方は、入院給付金の金額を引き上げたり「4ヶ月型」を選択することで長期に渡る大きな支出に備えられます。逆に、入院給付金がいらないという方は「入院給付金不担保特則」を付加することで入院給付金を完全にカットすることも可能です。入院給付金を1000円や3000円など最低限の金額に抑えておくこともできます。

 「入院給付金不担保特則」「手術・放射線治療不担保特則」を付加することで「治療給付金」のみという設計も可能です。「EVERシンプル+プラン」という名称が付いたプランです。「治療給付金」+「特約」という組み方ができるのは良いですね。

 下記にも挙げていますが、三大疾病の特約について上皮内新生物の保障を付加するかしないか選べたりするのも自由度が高くて素晴らしい。

 入院や手術はいらないけど、通院と三大疾病の保障は手厚く持ちたいという方であれば「治療給付金」+「通院」+「三大疾病一時金」という組み立て方もできます。自身のニーズに合わせて保障を強化することも保障を省くことも可能です。

2.上皮内新生物保障の強化

 アフラックの保険の弱点でもあった「上皮内新生物」の保障が強化されました。旧来の「三大疾病払込免除特約」においては、「上皮内新生物」と診断確定されただけでは保険料の払い込み免除とはなりませんでした。今回、「上皮内新生物保障特則」を付加すれば「上皮内新生物」と診断確定された場合でも払い込み免除となります。

 他社の払い込み免除特約では「上皮内新生物」の診断確定で払い込み免除になる商品が多々存在します。アフラックも他社に対抗してきた形ですね。更に言えば、この特則を付加しないという選択ができるのも良い点です。「上皮内新生物の時は免除にならなくていいから保険料を抑えたい」といったニーズも満たしています。

 「三大疾病一時金特約」にも「上皮内新生物一時金特則」を付加可能です。「上皮内新生物」と診断確定された際の一時金額を「10%」または「100%」から選択可能です。他社の三大疾病一時金保障は「上皮内新生物」も満額保障という商品が多いですからね。こちらも対抗して保障を充実化させてきました。「上皮内新生物一時金特則」を付加しないという選択もあります。

 上皮内新生物に関する特則を「付加する」「付加しない」で選択できるというのは中々に珍しい!アフラックの三大疾病保障の強みと言えるでしょう。

 もう一点。女性のみのメリットとなりますが、上皮内新生物関連のメリットがあります。上皮内新生物に関する特則を付加した際に対象となる上皮内新生物には、子宮頚部における「中等度異形成」も含まれます。「高度異形成」から「上皮内新生物」として取り扱いますという商品も多い中で、中等度異形成から保障対象としている点については明確なメリットと言えます。

3.事前選択式告知書の復活

 EVERシンプルは、健康体向けの「標準型保険料」と健康状態に不安がある方向けの「緩和型保険料」の二つに分かれます。前商品である「EVER PRIME」においても同様に保険料が分かれていましたが、今回大幅に良化した点があります。

 緩和型保険料」を選択した場合は、健康状態を詳細に記入して申し込みをするという面倒な手間が省けたという点です。今までは明らかに「緩和型保険料」でしか申し込みができない場合でも健康状態を詳細に書き込み、「標準型保険料」「緩和型保険」どちらで引き受けになるか審査を受ける必要がありました。

 自身の傷病を詳細に書き込むのは非常に手間です。診療開始時期や現在の状況等をありのまま詳しく記入しなくてはいけません。「緩和型保険料」で申し込みをするということは、いくつかの既往症があるはずです。人によっては5.6種類の傷病で通院している人もいるでしょう。申し込みが簡単になったのは大きなメリットです。

「標準型保険料」で審査を通すためには健康状態の詳細な告知が必要です。

 そして、緩和型保険料」で申し込みをした場合は部位不担保が付かなくなりました。持病も含めて保障されるようになります。前身である「EVER PRIME」では「緩和型保険料」+「部位不担保」が付くという状況もあり得ましたが改善されました。

 他社では上記が一般的です。メリット扱いするのもどうかと思いましたが、前作から大幅に良くなった点のためメリットとさせていただきます。

EVERシンプルのデメリット

1.主契約の保障が少ない

 EVERシンプルは治療関連の保障が抑えられています。同月内に手術や放射線治療を重複して受けても、一月で受け取れる「治療給付金」は一回分だけです。また、外来手術を受けた際の保障は「2.5万円」のみです。治療給付金の金額をいくらに設定しても変わりません。大きな手術を受けても治療給付金一回分の保障です。ちょっと寂しいですね。

 この保険のコンセプトが「保障の重複を省いて保険料負担をする」という点にあるため仕方のない部分でもあります。「入院一時金」「手術」「放射線治療」左記の保障を全て別々に受け取りたいという方には合いません。他社の商品を検討しましょう。

2.特約中途付加が無い

 デメリットというよりは注意点ですね。個人的には「EVERシンプル」を契約する上での最大の注意点です。2023年9月19日以降、既契約に特約のみを中途付加することができなくなりました。EVERシンプルが発売されるまでは「EVER PRIMEプラス」という契約者専用の特約のみを中途付加できる商品が用意されていました。

 主契約は変えずに「先進医療特約」や「三大疾病一時金特約」等の特約を後からも付加可能というのは大きな強みでありメリットでした。特約中途付加が不可となったのは非常に残念。他社含めて、特約中途付加可能な医療保険自体が珍しいのでデメリット扱いもどうかとも思うのですが・・・。アフラックファンからすれば残念な変更点です。

 EVERシンプルには「EVERシンプル+プラン」いう名称が付いたプランがあります。「入院給付金不担保特則」と「手術・放射線治療不担保特則」を付加して「治療給付金」だけを申し込みできるといったものです。

 特約を中途付加したい場合は、EVERシンプルに「入院給付金不担保特則」と「手術・放射線治療不担保特則」を付加して「治療給付金」+「特約」といったプランで申し込みをするといった方法で代替するしかないですね。

3.特約数の減少

 EVERシンプルは特約数が豊富です。本来はメリットとして分類しようかとも考えましたが前商品から特約数が減少しているためデメリットとして挙げています。具体的には「入院一時金」「就労所得保障一時金」「精神疾患保障一時金」「介護一時金」「認知症介護一時金」「特定特定生活習慣病」左記の特約が付加不可となりました。

 特定の生活習慣病、傷病、老後等に不安を持つ方には良い特約だっただけに取り扱いが無くなったのは残念。三大疾病系の特約が強化されていたり、上記特約を差し引いても付加できる特約は多いため、さほど気にする必要はないかもしれません。

4.180日ルールの条件が厳しい

 医療保険には「180日(90日)ルール」なるものが存在します。短期間での複数回入院は「1回の入院」とみなしますというルールです。各保険会社・保険商品ごとに一回の入院の定義が異なります。

 仮に、医療保険EVERシンプルを入院保障有りで契約したとします。一回の入院が60日に達した場合、入院の日額保障は60日分までとなります。100日入院した場合でも60日分までです。ただ、この限度日数は期間を空ければ復活します。

 EVERシンプルの場合「前回の入院の退院日の翌日から180日以内に開始した入院」を1回の入院とみなします。

 ・・・複雑ですよね。簡単に言ってしまえば退院してから181日経てば、60日分の入院保障が復活するといった感じです。EVERシンプルの「疾病入院給付金」は「同一の病気であるか否かを問わず」に1入院として扱われます。

 他社では「違う病気であれば1入院とはみなさない」という商品も多いため若干気になります。ちなみに、EVERシンプルは1入院60日型(通算限度1095日)で固定です。

 上記「入院給付金」に関する「1入院の取り扱い」とは別に「治療給付金」に関しても「180日ルール」が設定されています。「治療給付金」に関しては「同一の病気またはケガであるかを問わず」に1回の入院とみなします。

 仮に「治療給付金」を1ヶ月型で契約したとします。病気で入院して「治療給付金」を受け取った後、180日以内にケガで入院しても「治療給付金」は受け取れません。ちょっと厳しい。「1ヶ月型」か「4ヶ月型」どちらを選択するかは上記ルールも考慮して選択する必要があります。

EVERシンプルの評判・評価

 個人的には非常に良い医療保険だと感じています。アフラックの保険を過去商品から追っている身としては気になる点もありますが・・・。何故、特約の中途付加を無くしてしまったのか。何にせよ、勝負をかけてきたなという印象が強いです。良くも悪くも今までのEVERシリーズや他社の医療保険とは大きく異なります。

 保険料をシミュレーションしてみましたが4.50歳くらいまでの方の保険料は割安に感じます。コスパが良い。反面、比較的高年齢層の方の保険料は高いです。「治療給付金」が入院のみで受け取れるということが影響しているのでしょう。若年層・中年齢層以下を主なターゲットとしているのかな。若年層~中年齢層以下の世代には強い商品でしょう。

 私が「EVERシンプル」に加入するのであれば、どのようなプランで申し込みをするのかという点も考えてみました。

 「治療給付金8-10万円(1ヶ月型)」+「入院日額5千円」+「先進医療」+「三大疾病一時金50万(上皮内新生物満額保障)」

 といった感じでしょうか。満49歳以下の治療給付金の最低限度額は8万円です。高額療養費制度を考慮して最低限度額を設定しているのでしょう。

 治療給付金を何ヶ月型にするかが大きなポイントだと思います。当然4ヶ月型の方が保障は良いですが料金も高くなります。手術・放射線治療は治療給付金の支払い限度月数には含まれないという点を考慮して1ヶ月型を選択しました。

 ある程度の長期入院と入院を短期間で繰り返した場合のリスクについては、入院保障を付加することで担保できています。入院が長期化した場合はお金がかかります。入院保障は少なからず付加しておいた方が良いと考えています。ということで入院日額は5千円を選択します。

 他で先進医療を付加しているのであれば、あえて先進医療を付けることはないでしょう。仮に、医療保険・がん保険を同時に申し込みする場合は医療保険に先進医療特約を付加したほうが良いでしょう。がん保険に先進医療特約を付加した場合はがんの先進医療のみしか使えなくなります。

 三大疾病一時金に上皮内新生物も保障可能な特則が付いたのは良いですね。今までのアフラックのスタンスとしては、大きな病気に関して大きな保障を支払う!といった感じでしたが、顧客の意見を重視して改善したのでしょう。

 保険料をシミュレーションしてみましたが、上皮内新生物を満額保障にした場合でもそこまで大きくは料金は変わりません。性別・年齢にもよります。アフラックといえばがん保険ですが、がん保険に関しては上皮内新生物の一時金は10%保障です。がん保険よりもがん一時金の内容がどんどん良くなっていく・・・笑

 ということで上記のプランです。人それぞれ求める保障が違うはずですので参考程度にしていただければと思います。

 最後に一点。EVERシンプルのプランを考えるうえでの注意点です。繰り返し繰り返しになりますが、特約は後から付けられなくなっています。迷った特約は付加しておいたほうが良いという部分ですね。