アフラック徹底分析

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【アフラック】がん保険フォルテのデメリットを完全分析!保障内容まとめ

 今回は、アフラックの「がん保険フォルテ」の保障内容やデメリットを確認していきます。発売期間は平成20年から平成23年までと短め。がん保険→新がん保険→スーパーがん保険→21世紀がん保険→がん保険フォルテ。アフラックの5世代目のがん保険です。保障内容も最近のがん保険とさほど変わらないような内容となってきています。

フォルテの保障内容

 フォルテの主なプランは「トータルケアプラン300S」「トータルケアプラン200S」「トータルケアプラン140S」「バリュープランS」の4つです。上記画像は保障が一番手厚い「トータルケアプラン300S」となっています。バリュープランは保険料も低いため契約者数も多め。保障金額は違いますが大まかな保障内容は全プラン同一です。

診断給付金

 がんと診断確定された際に受け取れる一時金です。トータルケアプランの場合、悪性新生物100万円、上皮内新生物10万円。それぞれ1回限りの保障です。最近のアフラックのがん保険と一時金保障は同等です。ちなみに、バリュープランの場合の一時金は悪性新生物20万円、上皮内新生物2万円と控えめ。ちょっと心もとないですね。

ライフサポート年金

 がん(悪性新生物)と診断確定された後、2年目から5年目まで「生存していれば」毎年受け取れる年金保障。最高4回まで。

 非常に良い保障です。がん保険で良くある、複数回受け取れる一時金保障は「入院や所定の通院治療を継続していること」を条件とするものが多いです。ライフサポート年金は、受け取れる条件が「生存していれば」と非常に緩い。がんの治療を継続している必要がありません。

 トータルケアプラン300Sの場合、100万+(50万円×4)=300万円まで最大で受け取れます。一時金が弱い(1回だけの保障)という弱点を補う素晴らしい保障だと思います。

 が、しかし、、、「ライフサポート年金」という保障は最新のがん保険では姿を消しています。次世代の「生きるためのがん保険Days」までとなっています。とても良い保障だっただけに残念。レアな保障です。

入院給付金

 がん(悪性新生物)・上皮内新生物の治療目的で入院した際に受け取れる保障です。当然ながら1日目から保障。回数制限なし。一般的な入院保障です

手術給付金

 がん(悪性新生物)・上皮内新生物によって所定の手術を受けたときに保障。こちらも一般的手術保障です。フォルテには「放射線治療給付金」というものはありませんが、手術保障の中に一部放射線保障が含まれます。

 過去に上記記事でまとめましたが、約款には50グレイ以上の照射を受ければ60日に1回保障という記述があります。照射量次第ではありますが、放射線保障が全く付いていないというわけでありません。

通院給付金

 入院給付金が支払われる継続5日以上の入院後、がん(悪性新生物)・上皮内新生物の治療目的で通院したときに保障。退院日の翌日以後365日以内の通院を60日分まで保障。通算限度は700日分まで。

 気になるのは、5日以上の継続入院後でないと受け取れないという点と退院後1年内で60日分までしか保障が出ないという点です。最新のがん保険「Days1」「WINGS」の場合、5日以上という条件はなく、退院後1年以内は回数無制限で受け取れます。「通院給付金」の弱点を補う保障が下記の「特定治療通院給付金」です。

特定治療通院給付金

 がん(悪性新生物)の治療目的で、放射線治療・抗がん剤治療、ホルモン剤治療を受ける目的で通院したときに保障。保険期間を通じて120日まで。

 入院の有無は問わず、1年間までといった制限もありません。最新のがん保険には劣りますが「通院給付金」「特定治療通院給付金」を組み合わせれば、ある程度長期化した通院治療にも対応できます。120日限度ではありますが数世代前のがん保険として考えれば悪くありません。※「通院給付金」「特定治療通院給付金」は重複して受け取れるわけではありません。「通院給付金」が優先して支給されます。

がん先進医療給付金

 先進医療保障は二つの保障が付加されています。一つ目が「がん先進医療給付金」です。がん(悪性新生物)の治療や診断で厚生労働省で定められた所定の先進医療を受けたときの保障。50万円を上限に実費を保障。1年間に5回まで。

 少し保険に詳しい方であれば先進医療保障が50万円まで?少ないなと思うでしょう。ただ、この保障にはカラクリがあります。アフラックが定める「特定先進医療」に関しては上限が上がります。特定先進医療は2件。「固形癌に対する重粒子線治療→上限320万円まで」「悪性腫瘍に対する陽子線治療→上限290万円まで」保障といった内容です。

 多額の費用がかかる重粒子線治療と陽子線治療をカバーしているのはgood!重粒子線と陽子線が保障されない先進医療となるとほぼ価値がないですからね。最新の先進医療保障には劣りますが及第点でしょう。

がん先進医療一時金

 二つ目が「がん先進医療一時金」です。上記の先進医療とは別で、保障対象となる先進医療を受けたときに15万円の一時金が支給されます。1年間に1回まで。

 「先進医療は実費のみ保障」としている他社のがん保険も多いです。実費分とは別に、自由に使える一時金が受け取れるのは良いですね!

死亡保険金・死亡払戻金

 死亡保険金は、がん(悪性新生物)を直接の原因として亡くなった時に保障。死亡払戻金は、がん(悪性新生物)以外で死亡したときに保障。

 死亡払戻金は解約払戻金コースで契約している方のみ。多くの契約者が解約払戻金なしコースで契約しているかと思います。大抵の方は掛け捨てです。

フォルテのデメリット・悪い点

一時金が少ない

 アフラックのがん保険の特徴ですが、上皮内新生物の一時金は悪性新生物の10分の1に設定されています。ここは最新のがん保険も同様なのでおいておきましょう。

 気になるのは「バリュープラン」の一時金です。20万円のみと非常に低く設定されています。また、受け取れるのは全プラン同一で一回限りです。診断金とは別に「ライフサポート年金」があるとはいえ、初期の一時金が少ないのは懸念点です。

治療保障が弱い

 治療の保障は手術保障のみ。手術保障内に「放射線治療」保障が含まれますが、50グレイ以上の照射をあてた場合に受け取れるという条件付きです。

 抗がん剤・ホルモン剤保障は一切付いていません。数世代前のがん保険ということで仕方のない部分もありますが、がん治療の主流の保障が付いていないというのは気になりますね。

 当然ながら自由診療に関する治療保障もありません。20年近く前に発売された保険ということを考慮すれば致し方ありません。

女性の保険料が高い

 男性の方ががんに罹る確率は周知の事実です。通常であれば男性の保険料の方が高くなります。ただ、フォルテは保険料が男女同一なんですよね・・・。何故なのだろうか。女性にとっては大きなデメリットだと感じます。その反面、女性と同じ保険料で契約できる男性からしたら「お宝保険」といえるでしょう。フォルテ以降は男女で料金が別々です。

フォルテの見直しは必要か

 最新のがん保険の保障内容に近くなってきたとはいえ、がん診断時の給付金と治療保障が手薄い点が気になります。

 アフラックの場合、フォルテを残しつつ弱点を強化する方法フォルテ自体を解約して最新のがん保険に契約する方法で見直しが可能です。

 フォルテには、最新のがん保険には付いていないライフサポート年金があります。良い所は残しつつ弱い部分だけを補強するというのは良いかもしれません。例えば、フォルテの診断給付金は一回限りの保障です。

 「生きるためのがん保険Days1プラス」という補強専用商品には「診断金複数回支払特約」という特約があります。この特約を付加すれば2年に1回を限度に一時金を回数無制限で受け取れるようになります。最初に受け取れる一時金自体を強化することも可能です。

 また、手術・放射線保障、抗がん剤・ホルモン剤保障、自由診療に関する保障に関する特約まで全て付加可能となっています。フォルテに愛着がある場合やライフサポート年金や手厚い入院保障は残しておきたい方用の見直し方法といえるでしょう。

 アフラックは「条件付き解約」という制度を採用しているため、フォルテ自体を解約して最新のがん保険に切り替えるという選択も取りやすいです。保障の空白期間を空けずに見直しが可能です。

 保障を強化するより保険自体を最新のものにしたいという方は条件付き解約の方が良いかもしれませんね。フォルテと最新のがん保険を比較すると、通院保障や先進医療保障など細かい部分でも差があります。

 保障内容や料金などを見返してみましたが、男性の保険料が安いですね。男女同一料金というのは男性からしたらメリットが大きいですからね。私がフォルテの契約者であれば切り替えはせずに、Days1プラスなどの付け足しを選択します。男女で保険料が同一だったということも考慮して考えると良いかもしれません!