アフラック徹底分析

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【アフラック】21世紀がん保険のデメリット&保障内容を徹底分析!解約返戻金なしタイプが主流

 今回はアフラックの21世紀がん保険について保障内容を再確認したためまとめていきます。前々商品「新がん保険」前商品「スーパーがん保険」から弱点を大幅に改善したがん保険です。発売時期は、平成12年から平成21年まで。結構長寿ながん保険のため契約件数も多いかと思います。

 「新がん保険」「スーパーがん保険」の弱点・デメリットが改善された箇所も多いですが、逆に内容が弱化した部分も見受けられます。下記保障内容解説で一点ずつまとめていきます。

21世紀がん保険の保障内容

 「新がん保険」「スーパーがん保険」とブログでまとめていきましたが、明らかに保障内容が強化されているのが分かります。ただ注意していただきたいのは、「21世紀がん保険」には複数のプランが存在するという点です。この頃からアフラックは同一商品を複数プランで販売し始めました。予算に合わせて好みの保障を持つことができるようになっています。

診断給付金

 がん診断時の一時金100万。上皮内新生物診断時10万円。一回限り受け取れます。今まで保障対象外だった上皮内新生物(軽微ながん)も保障対象となりました!

 何よりも大きなポイントは「65歳以上での保障半額」が撤廃されています。前商品「スーパーがん保険」では65歳以降の保障が半額となっていました。がんのリスクが高くなる年代に入っても満額保障が受け取れるようになったのは大きな改善です。

入院給付金

 入院1日あたり1万円。「新がん保険」「スーパーがん保険」までは1日1.5万円だったため受け取れる金額は減少しています。入院治療→通院治療に徐々にシフトしていったという部分も背景にあるのでしょう。ただ、上皮内新生物でも保障が受け取れるようになっています。当然1日目から保障されます。入院保障は最新のがん保険と同等ですね。

手術給付金

 手術給付金1回につき20万円。14日間に1回を限度に回数無制限。これまで保障対象外だった「手術」の保障が付加されました!上皮内新生物も保障対象です。

 金額も大きくて良いですね。ちなみに、手術給付金という名称ですが「放射線治療」も一部保障対象です。具体的には50グレイ以上照射をあてた場合に保障対象となってきます。詳しくは過去に記事にしているため参考にしていただければと思います。

 場合によっては「放射線治療」も「手術給付金」として保障対象。ぐらいの認識で問題ないかと思います。「放射線治療」という名称ではないから100%保障が出ないと勘違いしないようにしましょう!

通院給付金

 通院1回あたり5千円。継続5日以上の入院後、所定の期間内の治療のための通院を保障。所定の期間というのは、「退院日の翌日以後180日以内」を指します。この180日の間で使える日数が30日分まで。通算の支払い限度は120日となっています。

 前商品は20日以上の継続入院後の通院を保障となっていたため、最近の医療事情に合わなくなっていました。この部分が改善されて5日以上の継続入院後と緩和されています。ただ、使える日数が厳しいですね。退院後約半年の中で30日分しか使えません。ちょっと心もとない。この点を補うのが下記の「特定治療通院給付金」です。

特定治療通院給付金

 通院1回あたり5千円。特定のがん治療で通院をした際の保障です。ここでいう特定の治療というのが、がん(悪性新生物)の治療目的で放射線治療・抗がん剤治療・ホルモン療法を受けた場合を指します。保険期間を通じて通算120日限度で保障。

 ○○日以上の入院が必要といった条件や退院後〇〇日以内までしかもらえないという条件はありません。手術後、抗がん剤やホルモン剤治療で何度か通院をするというケースは良くあります。通常の「通院給付金」保障で抑えきれない部分を補う良い保障です。限度が120日というのが懸念点ですが無いよりはいいです。

がん高度先進医療給付金

 所定の先進医療を受けた際の保障です。保障額は6万円から140万円まで。1年間で5回までの制限有り。保障額が小さい点がちょっと心配ですね。重粒子線治療や陽子線治療はもっとお金がかかります。最新のがん保険のスタンダードは「先進医療を通算2000万円まで保障」です。21世紀がん保険の懸念点の一つです。

在宅緩和ケア初期給付金

 緩和ケア時の一時金10万円。緩和ケアの初期費用として使えるようにというイメージでしょうか。下記の「在宅緩和ケア給付金」が緩和ケアのメイン保障のように感じます。

在宅緩和ケア給付金

 余命6ヶ月以内の宣告を受けた場合の保障です。余命6ヶ月以内と診断され医師の管理下のもとで在宅末期医療を受ける際に保障されます。在宅末期医療開始から、180日目まで180日を限度に1日5千円支給。

 良い保障ですね。在宅で緩和ケアを受けていてもお金はかかります。入院程ではないにせよ経済的ダメージも大きいです。180日目まで1日5千円というの助かりますね。入院を挟んだ場合は入院保障が対象となります。

死亡保険金・死亡払戻金

 死亡保険金は、がんで死亡したときに10万円。前商品から一気に金額が減りました。がん=死の時代ではなく、がんを治療で治していく時代に変わったためでしょう。がン治療にフォーカスした保険に変わった影響で死亡保険金額は激減しました。がん以外で死亡したときに受け取れる「死亡払戻金」は「解約払戻金有りコース」の契約の方だけ受け取れます。金額は5万円。

特約MAX21

 21世紀がん保険には医療保障の特約「特約MAX21」というものがあります。過去に21世紀がん保険とセット販売されており、新健康応援団という名称で販売されていました。下記の記事で手短にまとめております。

21世紀がん保険に解約返戻金はあるか

 「解約払戻金ありタイプ」「解約払戻金なしタイプ」の二つのプランが存在します。ただ、「解約払戻金ありタイプ」は当然ながら保険料も高くなってしまうため、「解約払戻金なしタイプ」で契約している人が多いかと思います。低解約返戻金特則ありと記載があれば「解約払戻金なしタイプ」となっています。

 スーパーがん保険までは大きな解約返戻金があったんですけどね。21世紀がん保険以降は死亡保障が削減されているため解約金はほとんどありません。

 「解約払戻金なしタイプ」で契約している方は名前の通り解約払戻金はありません。「解約払戻金ありタイプ」で契約している方は、アフラックのコールセンターか契約者専用サイト「よりそうネット」から解約金の額を確認可能です。※よりそうネットは確認できないケースもあり。コールセンターに連絡が一番早いかと思います。

21世紀がん保険の弱点・デメリットまとめ

 診断給付金について。65歳以降保障が半額になるデメリットがなくなったとのgood!!しかし、見直しなどをしていない場合はがん診断時の一時金は1回限りです。最近のがん保険は治療が長引いた場合に2,3回と一時金を受け取れるのがスタンダードです。21世紀がん保険は1回限り。気になる点です。

 放射線治療について。手術給付金の中に保障が含まれているとはいえ、50グレイ以上の放射線照射が必要となります。旧制度の放射線保障です。最新のアフラックがん保険は「50グレイ照射」が必要という条件はありません。ここも気になる点です。

 抗がん剤・ホルモン剤治療について。抗がん剤・ホルモン剤治療の保障自体がありません。現在のがん治療の主流になっている保障がないのは心配が残ります。

 先進医療について。21世紀がん保険の先進医療保障は受け取れる金額が小さいです。最近の先進医療保障は「かかった技術料と同額。通算2000万円限度」がスタンダードです。多額の費用がかかる先進医療の保障を受けた際の給付額が小さい点が気がかりです。ただ、先進医療自体は受ける人自体が少ないため上記3点と比較すればさほど大きな問題ではないかもしれません。

 自由診療の保障について。古いがん保険のため、自由診療に関する保障はありません。公的医療保険制度対象外の治療を受けるとなった場合は要注意です。

21世紀がん保険の見直しは必要か

 21世紀がん保険は「新がん保険」「スーパーがん保険」など古いがん保険よりは内容が手強いものの、上記で挙げたような弱点・デメリットが存在するのも事実です。個人的には治療保障が手薄いという点と診断金が一度限りという点がネックに感じます。

 アフラックの最新のがん保険に見直しをすれば、診断金を複数回受け取れるように強化が可能。また、手術・放射線・抗がん剤・ホルモン剤保障なども付加が可能となっています。

 アフラックでがん保険を契約している方の場合、見直し方法が二通りあります。一つは「21世紀がん保険」は継続しつつ、弱い保障を強化するという方法です。

 上記は、「生きるためのがん保険Days1プラス」という契約者専用の保障強化用プランです。今のがん保険の良い部分は残しつつ、旧来のがん保険の弱い部分を補強ができる優れた商品です。アフラックは古くからがん保険を販売しているため、上記のような保障強化用プランを準備しています。「昔からのがん保険に愛着がある」「解約すると勿体ない気がする」という方も少なくないでしょう。そういう方は保障強化用商品で足りない部分を補うのが良いでしょうね。

 もう一つの見直し方法は、「21世紀がん保険」を解約して最新のがん保険に切り替えるという方法です。アフラックは、「条件付き解約制度」という切り替え制度を設けています。簡単に言ってしまうと、「保障の空白期間(保障がない期間)をなくして最新の保険に切り替える制度」です。

 多くのがん保険が「加入後3ヶ月間は保障が出ない」という待ち期間を設けています。待ち期間中にがんになってしまうと保障が出ません。アフラックの場合は払ってもらった保険料だけ返金しますというスタンスです。

 この空白の期間にがんになってしまう可能性もゼロではありません。そのリスクを回避するのが「条件付き解約制度」です。新しいがん保険の保障がスタートするまでの期間は旧来のがん保険が使えるように設計されています。とても便利な制度です!契約者が不利にならないように上手に切り替えてくれる優れた制度設計です。

 さすが、がん保険のパイオニアと言えますね。「21世紀がん保険」の良い部分を残しつつ保障を強化する方法と最新のがん保険に切り替える方法の二通りを準備して好みの方法を選択できるように対応しています。21世紀がん保険の契約者はゆっくり検討してみるのが良いかもしれません。