アフラックのがん保険は「解約払戻金ありタイプ」「解約払戻金なしタイプ」の2パターンに分かれています。解約払戻金ありのプランの場合、解約払戻金と死亡返還金が付加されます。保険料が安い「解約払戻金なしタイプ」を選ぶ方が多いと思いますが、「解約払戻金ありタイプ」を選んだ場合の返戻率や保障内容などを分析してみました。
解約払戻金ありタイプのシミュレーション結果
まずは、30歳男性で最新のがん保険WINGSを契約したパターン。
「要精検後精密検査給付金+P免+診断給付金50万+特定診断給付金50万+複数回診断給付金50万+入院1万+通院1万+治療給付金10万+特定治療給付金+先進・患者申出療養給付金」での試算結果が下記画像の通りです。
解約払戻金無しタイプの場合、保険料3928円となります。当然のことながら解約払戻金や死亡返還金はありません。
解約払戻金ありタイプの場合、保険料5268円となります。差額は1340円です。肝心の解約払戻金と死亡返還金の推移明細は下記の通り。
解約払い戻し率はMAXでも30%程度です。ただこれは掛け捨て部分の保険料も含めての返戻率となっています。重要なのは掛け捨て部分を除いた部分の返戻率です。解約払戻金有り無しの差額は1340円です。返戻率をシミュレーションしてみます。
1340円×12ヶ月×10年=160800円。
10年後、40歳時点の解約払戻金は189160円。死亡返還金の額も同額。
差額+28360円
30年後も見てみましょう。
1340円×12ヶ月×30年=482400円
30年後、60歳時点の解約払戻金は537920円。死亡返還金の額も同額。
差額+55520円
50年後も計算してみます。
1340円×12ヶ月×50年=804000円
50年後、80歳時点の解約払戻金は533250円。死亡返還金の額も同額。
差額-270750円
・・・。
私がアフラックのがん保険を新規で契約するのであれば解約払戻金なしプランを間違いなく選択します。
掛け捨て部分を除いた返戻率がプラスとなるケースも多いですが、一定の年齢を超えるとマイナスで推移していきます。例えば、60歳までに解約すると決めて契約するのであれば解約払戻金有りプランでもいいかもしれませんが、それであればアフラックのがん保険を契約するメリットが薄いです。
比較的若年層の方向けの話になりますが、一定の年齢まで保障があれば良いのであれば、他社の更新型のがん保険を契約したほうが良いでしょう。その方が効果的です。同じ金額でより大きな保障が持てます。
60歳男性の方のシミュレーション結果も載せておきます。
解約払戻金なしプランの場合、保険料13575円。
解約払戻金ありプランの場合、保険料14515円。
解約払戻金と死亡返還金の推移明細は下記の通り。
返戻率はMAXで10%以下ですが、これも掛け捨て部分の保険料を含んでの金額のため掛け捨て部分を除いた実質的な返戻率を確認してみます。解約払戻金有り無しの差額は940円です。
940円×12ヶ月×10年=112800円
10年後、70歳時点の解約払戻金は132850円。死亡返還金は153320円。
差額+20050円
940円×12ヶ月×20年=225600円
20年後、80歳時点の解約払戻金は150640円。死亡返還金は151530円。
差額-74960円
940×12ヶ月×30年=338400円
30年後、90歳時点の解約払戻金は123570円。死亡返還金は137850円。
差額-214830円
やはり一定の年齢以降は返戻率がマイナスで推移していきますね。
まとめ
解約払戻金ありタイプの場合は、死亡返還金も付加されるためお得感がありますが実際計算してみると不要かなと感じます。他の部分にお金を回したほうが良いでしょう。
新がん保険やスーパーがん保険など、アフラックの昔のがん保険は結構返戻率が良かったんですけどね・・・。
今回の件に限らずですが、解約払戻金はアフラックのコールセンターに連絡をすれば簡単に試算してもらえます。既に契約されている保険の場合は証券番号が分かれば、そもそも解約払戻金があるのかないのか、いま解約したら解約払戻金がいくら受け取れるのか等々も含めて教えてもらえます。
是非確認してみて下さい。